2011年09月13日

【コラム・ネタ・お知らせ 】 GA文庫「俺修羅3」発売記念、裕時悠示先生ミニインタビュー

俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる3 GA文庫のサトです。ちょうど本日あたりから「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる3」をはじめとしたGA文庫の新刊が発売されます。そこで今回は「俺修羅」の著者の裕時悠示先生にご登場いただき、色々、裏話を聞いてみたいと思います。ドラマCDの収録のことや、三誌で展開の発表のあったコミカライズ展開のこともお聞きします!

サト:裕時先生は「這いよれ! ニャル子さん」の逢空万太先生らを輩出したGA文庫大賞で《優秀賞》を受賞し、2010年4月にデビューしました。

裕時悠示先生(以下、敬称略):はい、「踊る星降るレネシクル」という作品ですね。略称は「るるル」なんですが、微妙に言いにくいんですよね。「るるりゅ」とか「るゅるる」みたいになっちゃって。「すいません、次のるry……えっと、レネシクルの締め切りなんですが」とか、実はあまり使ってないという。

サト:この略称つけたの、裕時先生じゃないですか……。

裕時:当時は「書くのが楽でいいなあ」と思ったんですよ……。でもまぁ、略称含めて気に入っているタイトルですね。

サト:この「るるル」、実はアキバBlogで紹介されたことがありましたね。こちらです

裕時自虐的なPOPって言われちゃいましたけど、自分的には「挑発的だなー」と心配でしたね。いつも見ているアキバblogさんで紹介される側になって、なんだか不思議な気持ちになったのを覚えてますよ。懐かしい。

サト:懐かしいって、たった一年半前ですよ(笑)。

裕時:体感だと3年以上前なんですけどね。デビューしてから時間が経つのが早い……。

サト:この「るるル」は4巻まで発売中。どんな作品ですか?

裕時:「ごった煮シチュー」ですね。「ともかく面白そうな要素を全部ぶち込もう!」っていうお祭り騒ぎみたいなテンション。プロになる前から憧れていたとある先生に感想をうかがった時「1巻からキャラ多すぎじゃね!?」って言われて、「すいません、2巻でさらに倍に増えます」という……。5巻の刊行が遅れていて申し訳ないんですけど、可能な限り続けたいですね。たかやKi先生のイラストを、私もまだまだ見ていたいですし。

サト:そして「るるル」に続いて開始した新シリーズ「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」が話題になりました。この「俺修羅」はスタート早々にドラマCD化が決定しましたね。さらに2巻も決定と。


裕時:最初にお話をいただいた時は、ただただ「嬉しいなあ、嬉しいなあ」だったんですが、時間が経つにつれてものすごく複雑な気持ちになりました。

サト:複雑、ですか?

裕時:いわば自分の書いた小説を朗読されるわけじゃないですか。これはほんっとに恥ずかしいですよ! まさに中2ノートを真涼さんに朗読される鋭太の気持ち。アフレコにも立ち会わせていただいたんですけど、仕事とわかってても本当にいたたまれなくて、もうずっと「あああああすみませんすみません」って見えない何かに謝ってましたね。なんで他の作家さんが平気なのか、本気でわからないです。

サト:正直私もよくわからないですが……。各声優さんの印象はいかがでしたか?

ドラマCD収録現場

裕時:春咲千和役の豊崎愛生さんのオーラがすさまじかったですね。最初にお会いした時、「えっ、どこからライト当たってるの?」って本気で思ったくらいで。夏川真涼役の斎藤千和さんはセリフのひとことひとことに精神コマンド「魂」がかかってましたね。アフレコになると背中が「ぐんっ」と大きく見えたのが印象的でした。季堂鋭太役の間島淳司さんはとても自然体で、「普通」を求められるライトノベルの主人公役をたくさん演じてらっしゃるのも納得だなと思いました。遊井カオル役の小林ゆうさんは、まだ原作であまり情報が出ていない難しいキャラを、臨機応変に演じてらっしゃるのがすごかったです。

サト:さて、「俺修羅」はコミカライズも大展開! スクウェア・エニックスさんの「ガンガンJOKER」で本編を連載(作画:七介先生)、10月25日創刊の「ビッグガンガン」でスピンオフ企画「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる+H(ぷらすえっち)」を連載(漫画:稲瀬信也先生)、「ヤングガンガン」10月21発売号より「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる4コマ」を連載(漫画:まりも先生)です。

裕時「ガンガンJOKER」は原作をなぞる形でコミカライズしていただいてるんですが、ともかく「見せ方」が素晴らしいですね。中2ノートの朗読シーンなんか、思いもつかないアイディアで表現されてて。ネームを拝見するたびに驚いてます。七介先生は天才だと思いますね。

サト:「4コマ」はどうですか?

裕時:まりも先生の描かれるSDキャラがともかく可愛いですね。眺めているだけでも「ほわわん」と出来るかと。

サト「ビッグガンガン」でスタートする「+H(ぷらすえっち)」では原作シナリオを担当されてますね。毎月連載は初めての経験になりますが、いかがですか?

裕時:作家になる前からずっと「連載」の二文字に憧れていたので、やりがいがあります。稲瀬信也先生はものすごく清楚で可愛い女の子を描かれるので、最大限、絵の魅力が引き出せるようなシナリオにしようと思ってます。タイトル通り「ぷらすえっち」な展開ですね。

サト:3話のシナリオがかなり過激で、正直驚きました。

裕時:「こんなHな内容だとまずいんじゃないかな?」と思って出してみたら、通ってしまったという……。どんな風になるのか、私自身楽しみですね。

サト:「俺修羅3」の話題に行きましょう。今回は、「俺修羅+H」の原作と「俺修羅3」が重なって、大変でしたね。

裕時:もうひとつの秘密のお仕事も重なって、確かに時間的には厳しかったです。ただ、私の場合(仕事が)重なった方が気持ち的には楽ですね。「こっちが詰まってもあっちができる」という風に逃げられるので。

サト:さて、今回は限定版もあります。こちらは「ガチ修羅場」の書き下ろし小説付き、というところで、どうでしたか?

裕時:「俺修羅」の企画が起ち上がった時から、「 こ こ が あ の 女 の ハ ウ ス ね 」というセリフをヒロインに言わせたくて言わせたくてたまらなかったのですが、ようやく夢が叶いました。元ネタをご存じの方はぜひ「彼を返して♪ 彼を返して♪」と口ずさみながら読んで欲しいです。

サト:「俺修羅3」本編の方は「“冬”のヒロイン」、冬海愛衣(ふゆうみあい)が登場ですね! このヒロインはどんなキャラですか?

「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 3」口絵

裕時:風紀委員ということで、わりとテンプレな「校則違反よっ破廉恥だわ!」的な感じにするつもりが……書いていくうちにどんどん暴走して、最終的には一番人間くさいアホの子になってしまいました。「俺修羅」は読者によって面白いと思うポイントが本当にバラバラなので、反応が読みにくい部分もあるのですが、この子も千和真涼ヒメ同様、可愛がってもらえればいいなと思います。

サト:最後に、アキバblogをご覧の皆様にメッセージをお願いします。

裕時:アキバblogは私もほぼ毎日拝見していますが、毎月洪水のような勢いでラノベが出版されますよね。いろいろな作品が出ては消え、出ては消え……。私もいつかは押し流されて消えていくでしょう。しかし、読者がその濁流に押し流される必要はありません。ひとりひとり、自分の面白いと思う作品を見つけて、物語やキャラクターを永遠のものにしていって欲しいですね。

GA文庫:編集サト

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