2012年01月26日

【コラム・ネタ・お知らせ】紙もいいけど電子もな。今回は「本」について。私に10万売らせろーヾ(`皿´;)ノ

ビジュアルアーツみなさんが見ている「本」ですが……それは紙に文字が印刷されたリアルな本ですか? それとも、画面の向こうに文字が見える電子書籍ですか? どちらにも一長一短があり、得難いものも譲れないものもあるでしょう。さて今回は、ここのところよく話題に上る「電子書籍」とその未来。そして紙とインクで、作られた従来の「本」についてのお話しです!



おぉっ!? これいいねー!

「同人業界で天下を取る本」

タイトルが凄くキャッチーで思わず感心。「取る」は「獲る」とか、「盗る」なんかのほうがかっこいいんじゃないか?
いやま、そんなことはどうでもよろしい! というか思わず通販で注文しちゃったぜ(笑)
早く来ないかな?わくわく……。

みなさんコンニチワ! たぶん今年も300冊以上の本を読むvavaしゃちょーです。

今回のお題は『本』についてです。

今何かと話題に上る電子書籍はもちろんのこと、コミック、ライトノベル、同人誌……と、本の世界もやっぱり我らヲタ業界がけん引していくんでしょうか?
今回はそのあたりと、ビジュアルアーツの取り組みなんかについてもモチロンお話ししてみたいと思います。


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本の電子化について基本私は肯定派。なんと言っても省スペース。教科書も早くそうすべきだな。

◆みんないずれリッチへ向かう。

んで電子書籍なわけですよ。(どんっ!

電子書籍(wikipedia)

現在電子書籍の市場では文字しかなく、紙で読む感覚の仕様のが標準的。
演出・効果で動画っぽいのや効果音などがちょっぴり入っていると、それを「リッチコンテンツ」と呼ぶんだそうだ。

それじゃ俺たちのはどんだけリッチなんだよと(笑

私は電子書籍の進化を突き詰めていくと、結果的には我々の推進するキネティックノベルになるんじゃないかと思ってる。つまり、未来の電子書籍はイラストや動画なんかが表示され、音楽・演出が入るのが当たり前になってるんじゃないだろうか。

そういう意味で先日発売した『Pranetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜(IOS版)』は、我々のそのひとつの回答だったりする。

<iOS版『Pranetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜(iOS版)』の販売実績>
販売期間 販売本数 累計販売本数
1週目(11月30日〜12月6日) 1495本 1495本
2週目(12月7日〜12月13日) 784本 2279本
3週目(12月14日〜12月20日) 156本 2435本
4週目(12月21日〜12月27日) 104本 2539本
5週目(12月28日〜1月3日) 122本 2661本
6週目(1月4日〜1月10日) 92本 2753本
7週目(1月11日〜1月17日) 152本 2905本


惜しい! あと95本で3,000本だったのに(笑)

実はもう何度も色んなプラットフォームで販売を重ねている作品だから、いまさらiOS版を出してもぜんぜん売れないんじゃないか……と心配していたんだけどね。
ふたを開けてみたら意外に売れてて驚いたよ。

それから、リッチでない普通の電子書籍もはじめました。

こっちは電子小説版『星の人』 実はこのエンジンもしっかり開発済みで、演出なんかももちゃんと入れられるようになっている。

電子書籍はまだまだこれからのメディアで、遅かれ早かれ必ずリッチに向かうと思う。
その過程でいつか大きなチャンスを我々にもたらしてくれるんじゃないかな?


◆電子書籍普及のカギは?

電子書籍の利点(メリット)は、なんといっても物理的メディアを必要としない点にあるよね。

なんせ品切れがない。一度販売したものは半永久的に販売サイトに並んでるわけだし、販売した後でバージョンアップ=誤字修正なんかもしてもらいやすい。なにより本を持たなくてもいいので、省スペースなことこの上ない。

……ホントにそう思う?

ところがどっこい。実はこれが結構問題点だらけなんだな(笑)

真っ先に出てくる問題は、プレイヤー(ビューワー)が必要だってこと。専用汎用を問わず、それを閲覧するための機械が必要になるので、前に上げた利点はほぼ帳消しになってしまうのだ。

<電子書籍の問題点(デメリット)>
プレイヤーが小さいと見づらい。
もしくは大きくて重くて扱いにくい。
あるいは高価。
人によるだろうけど、本を自分が所有している感がない。
そのくせこれまでの本と同じ値段。
買ってもいつか見られなくなるんじゃないかと不安。


結局今のところは見開きでコミックが読めるPCビューワを使うのがいい感じなんけど、これって持ち運びとか電車で見ることを考えるとほぼ無理ゲーでしょ?

それに本は手元に置いておけるから、いつでも読めて安心。もちろん売ることも出来る。
電子書籍はその販売・閲覧サイトが無くなると購読できなくなるし、見るために必要なハードがなくなったらおしまい。そのクセ、なぜか実際の本と同じくらいの値付け。

だいたい、電子書籍販売サイトなんか日本で一つか二つでいいじゃないか。
買ったはいいが、サイトが閉鎖されて読めなくなるくらい悔しいことはない。

販売窓口サイトとデータ管理&閲覧サイトを分離し、後者の方は業界団体作ってしっかり運営すれば、相当捗ると思うんだけどね。。。
そこのところどうなの? 電子書籍サイトやってるみなさん?

電子書籍 販売サイト 比較 2011

結局最後は、全てのフォーマットに対応して快適性を追求する世界企業アマゾン・キンドルか、または数と知恵と実績で時代を切り開くニコニコ静画さんに軍配が上がるのかな?

アマゾン・キンドル(Webと人のアマモ場)

ちなみに、ニコニコさんには今月末よりビジュアルアーツの広報誌「VisualStyle」無料配信させていただくことになりました!
VS掲載の情報なんかにみなさんのコメントがつくなんて、あーなんて胸熱!

ニコニコ静画(電子書籍)


◆紙も元気だ

まずはこちらをご覧下さい。

オリコン年間「本」ランキング

凄いね。

驚くことにミリオンセラー続出だそうだ。
今のネット社会の情報の伝播が、本の売れゆきを後押ししてるらしい。実に素晴らしく、本好きとしてもとても嬉しい!

同時に売れている本をざっと見てみると、嗜好の多様化が見える。
楽しみ方が多様になればなるほど、新たに知りたい知識も増えるってわけ。本は今もまだ、娯楽の王様なんだな。

キネティックノベル大賞で感じたことなんだけど、作家さんたちの立場からすると、やはりまだ紙の本への信仰みたいなものは強いように思うね。
みなさん電子書籍よりも本にすることを望まれるし、自分の本が書店で展示されることへの憧れは相当なものだ。

だから日本の出版社さんたちはもっとどっしりしてていただきたい。

紙の本は絶対なくならないし、利便性だってまだまだ電子書籍に比べても優位。
なにより編集のノウハウや技術なんか、とても一朝一夕に真似できるものじゃない。

軽くて安くて見やすい端末が普及して、絶対つぶれない運営法人が確立しても、 本をつくれるのは出版社さんだけ だと思いますよ、と。

とまあ、そんなこんなで、ビジュアルアーツは紙の本にもしっかりご協力してまいります。
あーだこーだ言ったって、私も結局紙の本が大好きなのだ(笑)

ずらりの並ぶ本の山。いまだに書店に入るとテンションあがるね(笑) 紙の匂い、めくるときのページの切れ味。なにより難しそうなコーナーで本を持つ男のかっこよさは異常。ふっふっふ!


さて、ここらでちょっぴり宣伝を。

VA文庫
こちらでは、かの超有名シナリオライターさんが作家さんとしてデビューされたとか。
私も読むのがとっても楽しみ。

赤の夜に特殊な力をもつ者たちが戦う街・花葦原。そんな街で3人の若者たちが出会い、共に戦っていく物語をアリスソフトなどで活躍している六花梨花が綴っている。

こちらは『だってメープルは甘すぎる!』。PCゲームブランド・FC01やPeasSoftなどで活躍している、宮村優が執筆している。

あとキネノベ大賞で発掘された作家さん達も、どんどん活躍されていますよ。

第一回キネティックノベル大賞のシナリオ部門にて佳作を受賞した小椋正雪を筆頭にアンソロジーノベルを執筆。挿絵に関しても同じく第一回のイラスト部門で受賞したCapura.L、みよしの、一真を起用している。キネティックノベル大賞にて表舞台に起った若い力が集結した一冊。


◆10万売ってようやく動きだす世界

本のような比較的安いコンテンツに言えることだと思うけど、こういうのってやっぱり数売ってようやく時代に認知されるようなところがあるよね。聞くところによると、有料の電子書籍なんかもやっと10万を超えるDL数が出るようになってきたらしい。

すごく具体的な電子書籍販売数のまとめ

よーし、私もいつか本で10万超える販売をしてやるぞ。
それが実本でも電子書籍でも、そこからようやくスタートに立てる気がするね。

おっと、そろそろ時間切れか。
同人誌やコミック、画集についてはまたこんど!


…てことで、今回はこのヘンでヾ(´∀`;)ノシ



■ 大阪 → 東京 → 山形 → 仙台 → 神戸 → 大阪 → 名古屋の大移動!
SAGA PLANES新作『はつゆきさくら』の弾丸配布ツアー・第2弾を昨年末に行いました!
今回はなんと一日目が、早朝に大阪を出発して東京 → 山形 → 仙台の3都市巡業。そして当日飛行機で大阪へ帰り、翌日も神戸 → 大阪・日本橋 → 名古屋とまさに弾丸なツアーとなりました。
最後の弾丸配布ツアーとなる第3弾も、1月28日に開催となります!
詳しくはオフィシャルサイトをチェックしてくださいね。

まずは秋葉原での配布。クリスマス間近だったことから、サンタ帽被っちゃいました(笑

ふるさんの背中に輝く「弾丸配布」の文字。漢やでぇ。

クリスマスプレゼントもかねて、ポストカード二種類もご用意しましたよ!

山形新幹線をワクワクしながら待つ桜。山形新幹線に初めて乗るスタッフが多かったです

山形のお店について一休みする桜。この日は比較的寒くなかったよ!

名物?らしい「だだちゃ餅」 みんなでもしゃもしゃ頂きました(笑

山形から仙台へはバスで移動。桜も行儀よく移動です。

仙台の配布も無事に終了。滞在時間がかなり短かったので、今度はゆっくりしたいね(笑

仙台駅前で記念撮影! このあと必死に走って、飛行機に飛び乗りましたー。

ここからは2日目! まずはソフマップ神戸店様へ伺いましたっ

続けてソフマップ日本橋2号店様。シナリオライター・新島氏も駆けつけて下さいました!

コスプレイヤーさんに抱きかかえられ、桜が今日も街を往く!

最後はグッドウィル エンターテイメントデジタルモール店さまの配布となりました。

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