パパのいうことを聞きなさい!SS第十三回 「ファーストコンタクト」
皆様、おはようございます。松智洋です。遂にアニメ「パパのいうことを聞きなさい!」も七話目。折り返しを迎えて物語も加速を始めている感じです。同居生活のこれからがどうなっていくのか、ドキドキしながら見ていただければ嬉しいです。
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「パパのいうことを聞きなさい!」のアニメ放送開始から一ヶ月半ほどが経ちました。
物語の中でもそれなりの時間が経過して、ずいぶん一緒にいることに慣れて来た四人ですが、まだアニメの中では実際の時間の半分も経っていません。
やっとそばにいる人たちとの距離も見えて来て、三姉妹はこれから次の課題へと向き合っていくことになります。これからの展開は僕自身も事前情報少なめなので、ドキドキしながら毎週見ている状況です。
最終話までの収録を先日終えたのですが、まだ細かく修正があったり、さらにキャラコメやそれ以外のいろいろなものがあるのでアニメーション制作の中心である川崎逸朗監督やfeel.様はもとより、声優さん達もまだまだ忙しい状況です。 この先も『パパ聞き!』チームは一丸となって視聴者のために頑張っていくつもりです。
また『パパ聞き!』全体でも色々と発売されるものが増え始め、ブルーレイ/DVDの予約についてもそろそろ最初のタイミングを迎える時期になりそうです。
PSP用ソフト「ゲームでもパパのいうことを聞きなさい!」の開発もかなり佳境を迎えているようで、細かい部分での質問が飛んでくることもしばしばです。かなりこだわった、ゲームらしいゲームになっているようなので楽しみにしてください。
僕自身は、『パパ聞き!』では現在キャラコメを担当していまして、第五話まで書き終えているのですが、まだどんどん続きがあるのでかなり大変な感じです。 他にも、BD特典用の書き下ろし小説を書く予定なのですが、実はまだネタを決めていない状況でして……まだプロデューサーと確認していない段階です。 今なら『パパ聞き!』のアニメ公式ツイッターあたりにどんな書き下ろし小説がいいかを意見して貰えれば、プロデューサーの目に止まって発注に反映されるかも知れません。もし読みたい話があったらご意見ください。発表はBD特典にてさせて頂きます(笑)
さて、今回の七話目ですが、盛りだくさんの折り返し点になりました。
やっと家族として機能し始め、路上観察研究会の面々とも関係を作り始めた時……再び嵐がやってきます。
この展開は、原作とは大きく違う部分です。原作では一行で済ませたエピソードを、監督を初めとしたアニメスタッフさんたちがしっかりと作り込んでくれました。
管理人さんを出したいというのは早い段階で監督たちからリクエストを頂いていて、原作と空気をあわせる意味でもコミカライズ展開の中で、ご近所を題材にしたウルトラジャンプでの連載にショートエピソードを作って僕がキャラクターを作りました。そしてそれをF4U先生が漫画でキャラデザを起こしてくださいまして、そのキャラをアニメ側が更に調整して現在の管理人さんになっています。 結構素敵なキャラになったと思うのですが、前回の新子胡桃同様、漫画版を知らないと判らないというのは寂しいですので、今回のSSで祐太たちが気付いていない初めての出会いを書いておこうと思います。
七話で僕が一番お気に入りのセリフは……「修羅場」です。 美羽……恐ろしい子。まあ、正直修羅場というには可愛いものですが、あそこで10歳の美羽があのセリフを言った瞬間に意味付けが変わるというか……女子力恐るべし。 空の可愛さと莱香の女神っぷりがとてもいい回だったと思います。 佐古は原作でも「大丈夫かなあ」と思いつつ書いたらウケた「オバサン」の名台詞を言ってくれましたが、やはりアニメオリジナルで、この状況を端的に示したこの一言を推しておきます。でも、ひなが活躍するターンが少なかったのが少しだけ寂しいですね(笑) 次回に期待したいと思います。
そしてオマケに、相変わらずパパ聞き!のスタッフは本放送を実況しながらワイワイとtwitterで騒ぎながら視聴しているのですが、そこで空役の上坂すみれさんがされたあまりにも「らしい」ツイートを、今回一番印象に残ったセリフとして記録しておきます。
ひなが近所のオバサンから貰ったアイスを食べている場面で、足もとに垂れる溶けたアイスの描写を見ながら……
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・血…に…みえませんでしたよ!!もちろん…!! 2012年2月22日 - 1:32
・血…じゃない!! #papakiki 2012年2月22日 - 1:33
というツイートを……ブレない。あまりにもブレないです。このお嬢さんは!
どうコメントしていいか硬直してしまいました(笑)
とはいえ相変わらず仲良くツイートできているのはとてもいいことだと思います。
関係者全員だと100ツイートくらいしていたとか……やり過ぎかも(爆)
ま、まあ、これからも変わらぬチームワークで頑張りたいと思います。
これからもアニメ「パパのいうことを聞きなさい!」を何とぞ宜しくお願い致します!
◇告知『パパのいうことを聞きなさい!』カフェ展開中
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ニコニコ本社 パパ聞きカフェページ |
残り数日になってしまいましたが、2/25まで原宿ニコニコ本社にてパパ聞き!コラボメニューが展開されています! さらに壁面には大きなパパ聞きポスターも設置されているそうです! この機会にぜひお運びください!
◇ED主題歌「Coloring」収録の堀江由衣さんアルバム『秘密』発売!
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本日2/22は『パパ聞き!』ED主題歌「Coloring」も入った堀江由衣さんのニューアルバム『秘密』がリリースされます! 元来の声優としての高い実力だけでなく安定した歌唱力を持つ堀江さんのアルバムは人も癒される素敵な曲がたくさん詰まっています。初回版、通常版がありますので、初回版が欲しい方はお早めに! 都内は宣伝のミニトラックも走っているそうですので、見つけたら応援してあげてください。
また、併せてAKIHABARAゲーマーズ本店のパパ聞き!ミュージアムのあった場所で堀江さんの衣装などが展示されています! 興味のある方はぜひお運びください!
◇SS第十三回『ファーストコンタクト』
佐和子は、その日、とんでもなく機嫌が良かった。
どのくらい良かったかというと、この三年で一番と言い切れるくらいだ。
理由は単純。
本日、めでたく29歳の誕生日を迎えた佐和子はつきあって三年目になる彼氏と会うために出かけるところだからだ。
彼氏からは、大事な話がある、といわれていた。これは……と期待が膨らむのは避けられなかった。ちょうど来年迫った30歳という巨大な壁を前に、そろそろ決着をつけておくに相応しい日だと思うのだ。
彼氏は、お堅い銀行員で派遣OL時代からのつきあいだ。
一年ほど前に、派遣から足を洗って自宅が営む二つの学生アパートの管理人を引き受けたのも、両親が年を取ってあまり働けなくなったという現実とは別に、近々訪れるであろう幸せな日に備えて準備をするためでもあったのだ。佐和子にとって、この誕生日は記念すべき日になるはずだった。
駅に向かって歩く佐和子は、少し浮かれていたのかも知れない。
「ふふっ、なんて答えようかな。待ってた、なんて思われるのも恥ずかしいし……」
プロポーズされる自分の姿が具体的に想像できてしまうのだ。
まずは、いつも落ち合う居酒屋をこの大切な日の待ち合わせに指定してきたことに文句をいわないと。でも、もちろんそれはポーズで……
佐和子は、ふふっ、と微笑む。
いつもはメガネをしているが、今日はコンタクトでばっちり決めた。
だけど服装はいつものままにしてある。だって、気がついていたと思われたら相手にも失礼だろうし…… そんなことを考えている時だった。
「きゃははははっ!」
ぽす。
佐和子は、正面から走って来た見知らぬ少女を抱きとめていた。
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イラスト:F4U (『パパのいうことを聞きなさい! 〜小鳥遊の陽だまり〜』参加) |
「およ?」
佐和子の大きな胸に抱きとめられた少女は、びっくりした感じで佐和子にしがみついた。微かなミルクの匂いと、優しい感触に、佐和子は思わずニッコリしてしまう。
「大丈夫、お嬢ちゃん」
手を離すのが少し惜しくて、佐和子は少女を撫でた。
「うん!」
にっこりと笑顔を返す少女は、三歳くらいだろうか。
「あーっ、ひなっ、ダメじゃない、ひとりでいっちゃ!」
「ごめんなさーい! 大丈夫ですか!?」
あまり似てはいないけれど、美少女というくくりでいえば同じくレベルの高い女の子たちが慌てた感じで追いかけてくる。
「あー、ねーたん!」
腕の中の少女が、顔を輝かせて後から来た女の子たちに駆け寄っていく。
その様子を、佐和子は優しく見守った。
「あ、あの、妹が……すみません」
可愛いリボンの少女が、代表するように頭を下げる。
佐和子は、機嫌良く手を振った。
「気にしないで。それじゃ」
三人の少女たちに背を向けると、佐和子は歩き出す。
自分がお母さんになったら、こんな可愛い子どもが出来たりするのかしら。
ううん、男の子の方がアパートの管理をしたりするには向いてるかも。
そんな事を考えて、ふと振り向くと、少しだけ意外なことが起こった。
三人の少女達は、佐和子が管理している学生アパートに駆け込んでいったのだ。
「……ウチのアパート。誰かのお客さんかしら。珍しいわねぇ」
この時は、そう思っただけだった。
佐和子は、期待に胸を膨らませて待ち合わせの場所に向かったのだった。
果たして。
その日は、佐和子にとって人生最悪の日と記憶されることになる。
銀行員の彼はあっさりと若い女に乗り換えていた。
何度も両親に勧められ、見合いもさせられて気に入ってもらったことも何度もあったのに、待っていた佐和子の気持ちは、あっさりと裏切られたのだ。
最後のプレゼント、と差し出された手切れ金のような貴金属を相手の顔面に叩きつけて佐和子は帰宅した。そんな佐和子に、両親はなにも言わなかった。
「……あたし、管理人の仕事、頑張るから」
そういう佐和子に、両親は優しくお茶を淹れてくれたのだった。
そしてそれから二週間ほどが過ぎた。
「……あら?」
仕事の鬼となっていた佐和子の視界を、以前出会った少女達が横切った。
「……この辺の、子どもだったのかな?」
それから数日。
芽生えた微かな疑念が、確信に変わるまでに時間はかからなかった。
「そろそろ、考えなきゃいけないわね!」
佐和子は、管理人としての責任を果たすことを決意した。
こうして仕事の鬼となっている佐和子と、祐太はアパートの玄関で遭遇する。
それは三姉妹と祐太にとって、覚悟を促す出来事となるのだった……
【バックナンバー】
・パパのいうことを聞きなさい!SS第一回 「BOY MEETS GIRLS」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第二回 「小鳥遊家の約束」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第三回 「彼女に彼氏がいない訳」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第四回 「ママとひな」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第五回 「イケメン無双」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第六回 「何事も形から?」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第七回 「美しい羽」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第八回 「莱香妄想(YJ風)」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第九回 「初めてのパンチラ」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第十回 「空ちゃんのアルバイト志願」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第十一回 「ひなとぬいぐるみ」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第十二回 「新子胡桃の溜息」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第十三回 「ファーストコンタクト」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第十四回 「ひとりでできうもん!」
・パパのいうことを聞きなさい!SS番外編 「三姉妹のお願い」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第十五回 「プールの日」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第十六回 「ひとりの時」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第十七回 「そして始まりの時」
・パパのいうことを聞きなさい!SS第十八回 「ゲーム発売記念・お掃除頑張って!」
・アニメ『パパ聞き!』放映記念! 松智洋先生インタビュー 前編 / 後編
【関連リンク】
アニメ「パパのいうことを聞きなさい!」公式サイト
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ゲームでも、パパのいうことを聞きなさい!
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